********************************************************************** ■□■ 電網かわら版『必読!ITメディア』 ■□■ 第 135号 2002年 3月27日発行 〜総配信数 1,970部 Thanks!〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇インターネット、情報通信、放送関連の話題を、氾濫する情報洪水の中   から厳選、平易かつ簡明に要約・解説してお届けします。                   by マイクル渡辺 info@micle.co.jp ********************************************************************** 【「くるまーと」の話題から】 ・マイカー採点簿より 【最近のニュース&トピックスから】 01.ブロードバンド戦略は始動したが… 02.AVはブロードバンドの“キラーコンテンツ”なのか? 03.衛星携帯電話イリジウム、テロを契機に奇跡の復活 04.KDDI、「第3世代携帯電話(CDMA2000 1x)」を4月開始 05.Microsoft携帯参戦。ノキア主導OSに“挑戦状” 06.「インターネット自動車」は事業化できるのか? 07.“楽天騒動”はネットビジネスに何をもたらすか? 08.電機メーカー系ISP4社がネット事業全般で提携 09.日本IBM、ホットスポットを自分で開設できるキットを発売 ********************************************************************** 【「くるまーと」の話題から】 http://www.kurumart.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●マイカー採点簿より「日産 プリメーラ」 http://www.kurumart.com/saiten/  横浜市にお住いの、hirokondoさん(30代男性)の採点簿です。 1.メーカー・車名:日産「プリメーラ」 2.車両概要 :2000cc、CVT、20L 3.購入時期・形態:01年3月、新車 4.総走行距離数 :4,500km 5.主な使用状況 :レジャー 6.スタイル外観 :9点 7.スタイル内装 :9 8.走り :8 9.操作性 :8 10.居住性 :9 11.燃費 :7 12.総合評価 :9 13.寸評(良い点) : ○ インテリアデザイン:外車を含め、インテリアに関しデザイナーの仕事 (使い勝手とか設計的要素ではなく、純粋にデザインという意味で)が目に 見える車が少ないと私は感じていますが、この車はそういった“仕事”の 部分がはっきりわかる車です。 内装色がエクリュで、明るい感じも気に入っています。 ○ エクステリア:これは個人の好みで意見が分かれると思いますが、ボディ の薄めの緑が内装色と良くあっていて、個性的な外観と共に気に入ってい ます。ただ、グリルが黒のプラスチック丸出し状態はいただけません。あ とエンブレムは日産ではなく、プリメーラのエンブレムを新規にデザイン して欲しかった(プリメーラをもっと主張するために)。 ○ 疲れにくいシート。 ○ トルクのある加速感(但し、時速40Kmから90Kmくらいまで)。 ○ 車とは関係ないけど、ノーマルでもいい音を出すカーステ。 14.寸評(不満な点): × 見切りの悪い視界:もともと前後左右見ずらいのに、太いピラーがそれに 拍車をかけている。 × 内装のインパネまわり:インパネの黒と明るい内装色(エクリュ)のコント ラストが強すぎます。濃い目のチェリーブラウンなんかが良く合うと思い ます。あとこの黒のプラスチックも結構安っぽい。私はディーラーオプシ ョンのスウェードクロスを張って何とかカバーしています。 × 燃費:この車に燃費など期待していなかったのですが、10・15で13Kmと言 われれば、実質10Km近い値を期待してしまいます(実際は8Kmちょっと)。 悪いなら悪いと最初から表記して欲しい。どうもアイドリングでぐっと減 るようです。 15.その他自由意見: ◇ (フランス車的デザイン+日本の技術力)÷2=プリメーラP12・・・となる でしょうか。 ◇ (プリメーラよりは)保守的なデザインが優先される日本市場では、まだ完 全には受け入れ体制が整っていない感もあります。 (シルバーのボディばっかり見るのは保守的なデザイン志向のせい?) ◇ 文明(技術力)に加え、文化(デザイン)がバランス良く成熟してくれば、日 本でもきっともっと売れてくるのだと思います。 (今は低価格戦略で売れてきているようですが) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【最近のニュース&トピックスから】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ブロードバンド戦略は始動したが… http://nb.nikkeibp.co.jp/members/data/bb  ADSLの利用者は、昨秋から毎月30万人という驚異的なペースで増え続けてい る。2002年末には、ケーブルインターネットやFTTHを含めたブロードバンド回 線の利用者は900万人に達する勢いだ。  かたや一昨年末から始まったBSデジタル放送の加入者は、14カ月かかって約 100万人に留まり、CSデジタル放送「スカイーパーフェクTV」の加入者も、毎月 3万人前後とADSL加入者の10分の1の規模でしかない。  このまま推移すれば、デジタル放送よりもブロードバンドの方が広範囲に普 及するのは間違いない。ブロードバンドを通じて映像コンテンツを流すビジネ スが成り立つ可能性は当然高まり、コンテンツの供給元として、映像コンテン ツを大量に制作し続けている放送局への期待が高まっている。  ブロードバンドへの取り組みを急ぐ放送局は、同時に、国策に従って「放送 のデジタル化」という難事業にもチャレンジしなければならない。来るべきブ ロードバンド時代に向け、生き残りを賭けた各放送局の戦略が始動した。 1).コンテンツホルダーが儲かる構造なのか ・レンタルビデオの方がずっと安い?! ・エンターテインメントを流せないインフラの限界 2).「ディファクトプレーヤー」としてのヤフーBB ・ヤフーBBが作った“業界ルール” ・垂直統合を狙う企業のはらむ危険性 3).ネットワークの意味―インフラかチャネルか ・放送“水平分業論”の陥穽 ・ハードウエアの欠落したブロードバンド論議 4).ブロードバンドが迫る業界再編の構図 ・NTT的発想からは優れたコンテンツは生まれない 5).インフラ的発想を抜け出せ―放送・ゲーム業界に期待のまなざし ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  日経ビジネスExpressのサイトより、特別企画「ブロードバンド戦略、始動」 の企画コンセプトと、コラムタイトルをご紹介しました。  よくまとまっています。さすが日経!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●AVはブロードバンドの“キラーコンテンツ”なのか? http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0325/av.htm  アクセス回線の低料金化が進む中、ブロードバンド各社が新たな収益源の一 つとしてコンテンツビジネスを模索しているが、お金を払ってまで利用したい と思わせるコンテンツはなかなか現われてこない。そんな中、期待が高まって いるのがアダルトコンテンツである。もちろん、その帯域幅を生かして、アダ ルトビデオ(AV)の動画配信を行なおうというものである。  アダルトコンテンツは、家庭用ビデオやCD-ROM、あるいはインターネット普 及の初期段階で一役買ったと言われているが、ブロードバンドにおいてはどう なのか? ・有料コンテンツとして“打率が高い”アダルト ・ブロードバンドが普及してきた今がAV配信のスタートライン ・AVといえども“垂れ流し”では儲からない ・定額制サービスとしてのAV配信ビジネスは岐路に ・AV配信の普及にはセットトップボックスが必要? ・アダルトにブロードバンドならではの仕掛けは要らない ・AVは“ブロードバンドの”キラーコンテンツではない ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  INTERNET Watchの特集記事をご紹介しました。  かつて「おじさんの群」に、「おじさん紙芝居」というコーナーがありまし た。口上は下記のようになっていました。僅か4年足らずで、ここまで変わる とは!思いもよりませんでした。  このページは、数多の時間と労苦、そしてNTTへの多額の通話料の対価として 入手した女性の裸体画像を毎週10枚ずつ更新して公開しています。  画像はすべて高画質・適正サイズ(100K前後)ですが、閲覧にはISDN回線をお 勧めいたします。(略) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●衛星携帯電話イリジウム、テロを契機に奇跡の復活 http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/USIT/20020324/1/  モトローラが中心になり、50億ドル以上もの投資をして立ち上げた“夢の携 帯電話サービス”イリジウム。地球全体に張り巡らした66基の通信衛星を経由 し、世界のどこからどこへも電話をかけることができる。  しかし、サービス開始から2年も経たない2000年3月、倒産に追い込まれた。 失敗の理由は、使用料金が高過ぎたことと、国際派ビジネスマンなど一般消費 者を対象にしたマーケティング戦略。利用者は5万人にも満たなかった。  その後、Quadrant Australiaなど4社が共同で買収する事になったが、買収 総額は2500万ドルと、投資した金額の僅か400分の1になってしまった。  買い手はみつかったものの、行く末が危ぶまれた新生イリジウムだが、復活 のきっかけとなったのは昨年9月11日のテロ事件。事件発生と同時に、通常の携 帯電話サービスは大量のトラフィックが集中し一時的に麻痺した。その代替手 段として衛星携帯電話が見直された。宇宙空間に浮かぶ衛星が破壊されない限 り、サービスに支障のでない衛星携帯電話は「テロに強い」。テロ事件直後、 米国防省から2万台の受注があり、これによって一気に勢いを取り戻した。  電話機の値段や使用料金などを大幅に引き下げ、軍や航空、海運産業などニ ッチ市場を対象にサービスを提供することで、新生イリジウムのビジネスは、 完全に軌道に乗ったようだ。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  「塞翁が馬」「禍福は、あざなえる縄のごとし」でしょうか…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●KDDI、「第3世代携帯電話(CDMA2000 1x)」を4月開始 http://www.kddi.com/release/2002/0311/index.html  KDDIおよび沖縄セルラー電話は、cdmaOneの拡張版に当たる「CDMA2000 1x」 を導入、4月1日から全国主要都市でサービスを始めると発表した。1xは、第3世 代携帯電話システム「IMT-2000」の一方式として認定された無線通信方式で、 最大で下り144kビット/秒の高速データ通信を可能にする。  サービスの利用には対応端末と、オプションの「高速パケットサービス」(月 額600円)の契約が必要。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  14日付けの日経産業新聞に、「遅すぎたリストラ。失われた“1年半”合併 効果見えず」という見出しの、KDDIの解説記事が掲載された。  同社は、一昨年のDDI、KDD、IDOの3社合併と、その後の携帯電話事業の統合 で膨れ上がった1兆8千億円にものぼる有利子負債を、設備投資の大幅削減など で2005年3月期までに、1兆円圧縮する新中期経営計画をまとめた。  しかし、肝心の固定網のリストラは手付かず状態。旧DDIのマイクロウェーブ 網と情報ボックス、旧KDDの海底ケーブル網、旧KDD(TWJ)の高速道路沿いの光フ ァイバー網と、合併以来の懸案の4系統の固定網の見直しは今回のリストラ計 画にほとんど含まれていない。  約10万人の人員移管と賃金引下げに踏み切るNTTや、英ボーダフォン主導で事 業改革を進める日本テレコムと比べ、周回遅れの感は否めない。  人口普及率が6割近くに達し成長鈍化が鮮明となった携帯電話市場、低コス トのIP電話の台頭で市場規模の縮小が不可避の固定電話市場。ばん回は、果た して可能か。  無理でしょう。(キッパリ)  来週、息子がNTT Comに入社します。因みに、3社のうちKDDIだけが、彼の採 用に消極的だったようです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●Microsoft携帯参戦。ノキア主導OSに“挑戦状” http://www.zdnet.co.jp/news/reuters/020318/e_smartphone.html  Microsoftによると、米国第2位の携帯電話サービス会社Cingularが、「Wind ows Powered Smartphone 2002」搭載の端末を投入する。これにより、Microso ftのプラットフォームに基づくスマートフォンがデビューし、「PC以外の領域 にもコンピューティングの枠組みを広げる」というMicrosoftの計画が重要な里 程標(マイルストーン)に達することになる。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  マイクロソフトの挑戦状に、携帯電話のOSを実質的に仕切る最大手ノキアな ど大手メーカーは、今のところ平静を装っているようだ。  あらゆるコミュニケーションのフェイズにおける中核的なデジタルデバイス は、全てMS製品を浸透させるというマイクロソフト。MS仕様のケータイは普及 するか?。 http://www.hotwired.co.jp/nwt/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●「インターネット自動車」は事業化できるのか? http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0320/its.htm  自動車走行電子技術協会と新交通管理システム協会は、慶應大学湘南藤沢キ ャンパス(SFC)で「プローブ情報利用フォーラム」を開催、インターネット自動 車の共同実験報告や、事業化についてパネルディスカッションを行った。  ビジネスモデルを構成する3要素として、「誰にどんな価値を提供するか」 「どのように価値を産み、提供するか」「誰からどのようにお金をもらうか」 が提示された。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  うーーーん。難しい!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●“楽天騒動”はネットビジネスに何をもたらすか? http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20020306/1/  オンライン・ショッピング・モール最大手「楽天市場」の新料金体系導入発 表に対し、「事前説明がなかった」「もう楽天からは脱退する」など、多くの 加盟店が反発、楽天の周辺は騒然としている。  いまネット業界では、ヤフー、楽天、NTTがそれぞれ他社も巻き込んで、次の 時代のスキームの主導権を握ろうとする“総取り戦略”が話題になっている。 マスコミにありがちな表現だが、三国志になぞらえて言えば、時代を読む眼で ある「天のとき」を強みとするヤフー、インフラを握る「地の利」を強みとす るのがNTT、加盟店の支持こそが力である「人の和」を強みとする楽天、とでも なろうか。  今回のドタバタは、加盟店を最大の強みとして、それをベースに次世代戦略 を立てていた楽天が、自ら「人の和」を乱すようなアプローチをしたことに起 因する。ネットビジネスを代表する企業戦略はどうあるべきなのか? ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  “楽天騒動”については、日経ネットビジネスが、詳しく解説しています。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/NNB/  「ヤフーと楽天、激突する“総取り戦略”」も必見です。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNB/NNB_TOPICS/20020226/1/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●電機メーカー系ISP4社がネット事業全般で提携 http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/prom/174059  電機メーカー系インターネットサービスプロバイダー4社は、インターネット 事業全般で業務提携した。「SANNET」を運営する三洋電機ソフトウエア、「in foPepperインターネットサービス」を運営する東芝情報システム、三菱電機グ ループのドリーム・トレイン・インターネット(DTI)、「Panasonic hi-ho」を 運営する松下電器産業。  通信インフラやコンテンツの相互利用・共同開発によりそれぞれの経営基盤 の強化を図る。あわせて、IPv6の利用が本格化することなどで今後普及が見込 まれるネット対応家電など、ノンPC機器によるインターネット接続の研究開発 を共同で進めるていく。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  ソニーのニフティ買収はご破算のようですが…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●日本IBM、ホットスポットを自分で開設できるキットを発売 http://www-6.ibm.com/jp/pc/service/hotspot/  日本IBMは、無線LAN環境を簡単に構築できるスターターキット「ホットスポ ット スターターキット」を、4月1日より同社のインターネット直販サイトで販 売する。価格は3万9,800円。主に、喫茶店、美容院などの小規模事業者での導 入を見込んでいる。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  日経ネットビジネス3月10日号が特集しています。 「ビジネスチャンスか?時代のあだ花か? ホットスポットがやって来た!」  駅やホテル、飲食店、街角などでインターネットにアクセスできるサービス 「ホットスポット」が熱い。「安い」「速い」を武器にモバイルビジネスに攻 勢をかける。セキュリティーや課金、規格などの課題を抱えたまま、今春、い よいよ商用化が始まる。新たなビジネスチャンスか、時代の“あだ花”か。そ の可能性を探った。 ********************************************************************** ◇電網かわら版は、『まぐまぐ(ID:0000005947)』『Macky!(ID:0079)』  『melma!(ID:m00017577)』で発行しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記でお願いいたします。バックナンバーも  ご覧いただけます。 http://www.micle.co.jp/kawara.htm ◇内容および広告掲載等のお問い合わせは、 info@micle.co.jp へ。 ◇電網かわら版『必読!ITメディア』の全文または一部の文章を、許可無く転  載することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■ 企画・制作・発行 (有)マイクル http://www.micle.co.jp/ ■□ 〒242-0006 大和市南林間2-8-12-203 046-271-3336(Tel),3337(Fax) **********************************************************************