**********************************************************************      ■□■ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ■□■           第 080号 2000年 2月 7日発行         〜総配信数 1,640部(含抄録版) Thanks!〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  インターネット、情報通信、放送関連の話題を、氾濫する情報洪水の中から  厳選、平易かつ簡明に要約・解説してお届けします。             by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/plan ********************************************************************** 【お知らせ】  電網かわら版をご講読いただきありがとうございます。  既にご案内のように、昨秋より新ネットカーエージェント「Car24」の運営 に全面協力しております。今回新たに無料メールマガジン『週刊Car24 〜賢い クルマ購入&快適カーライフ〜 』を発行することとなりましたのでご紹介い たします。「創刊準備号」を別途配信させていただきますので、かわら版共々 ご講読いただければ幸いです。 http://www.car24.co.jp/mag/ 【最近のマルチメディアニュースから】 01.ソニーのEコマースの話題から  ・ソニー、ネット直販会社「ソニースタイルドットコム」設立  ・米レコード販売者協会、CDのネット通販でソニーを提訴  ・「プレイステーション・ドットコム」、流通・ゲーム企業と提携 02.BSデジタル放送の話題から  ・放送・電機・通信各社、視聴者登録・管理会社「B-CAS」を共同設立  ・データ放送新会社「DCI」、サービス概要を発表 03.CSデジタル放送の話題から  ・スカイエンター、産業再生法認定受ける。放送業界で初  ・通販、iモード、情報誌…、各社加入者サービスを充実 【お勧めホームページ】 01.ビジネスに役立つポータルサイト「BizOffi」 ********************************************************************** 【最近のマルチメディアニュースから】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ソニーのEコマースの話題から ─────────────────────────────────── ○ソニー、ネット直販会社「ソニースタイルドットコム」設立  http://www.jp.sonystyle.com/ (ソニースタイル)  http://www.world.sony.com/JP/News/Press/200002/00-0201/ (発表資料)  ソニーとソニーマーケティングは、インターネットを通じてソニー製品の直 販を行う新会社「ソニースタイルドットコム・ジャパン」を折半出資で設立、 Eコマースサイト「ソニースタイル」をオープンさせた。  ネット時代に適した商品開発やショッピングスタイルを目指し、フリーイン ターネット接続やiモード対応など利用しやすいアクセス環境の提供や、顧客 データベースによる付加価値サービスなど新マーケティング手法を導入する。  扱い商品は、当面はパソコンなどのネット専用商品が中心だが、将来的には 全ての商品を扱う予定で、ソニー製品に止まらず、流通や保険、教育、情報サ ービスなど様々な業種・企業とも提携していく。  また、全国2,000店のソニーショップや量販店と協力し、リアル(店頭)とサイ バー(ネット)の連携によって生み出される新販売形態の実現を目指す。 ─────────────────────────────────── ○米レコード販売者協会、CDのネット通販でソニーを提訴  http://www.hotwired.co.jp/news/news/3655.html (WIAED NEWS)  米国の音楽販売業者の団体である全米レコード販売者協会(NARM)は、米Sony Music Entertainment(SME)と、親会社の米国ソニーを独禁法違反でワシント ン連邦地裁に提訴した。  ソニーが、自社の音楽CDにハイパーリンクをつけ、コロンビアハウスなど自 社系列のネット通販チャンネルにユーザーを誘導するなど、既存小売店より有 利な販売ができるよう取り計らっており、著作権濫用と違法な価格差別を行な っているとしている。 ─────────────────────────────────── ○「プレイステーション・ドットコム」、流通・ゲーム企業と提携  http://www.jp.playstation.com/ (プレイステーション・ドットコム)  http://www.scei.co.jp/corp/pdf/000203.pdf (発表資料)  ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、ネット販売会社「プレ イステーション・ドットコム・ジャパン」に、セブンイレブンやAVレンタル大 手「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)など流通 4社と、ナムコやコナミ、エニックスなどゲームソフト会社7社が資本参加する と発表した。  これにより、来月発売予定の家庭用ゲーム機「プレイステーション2(PS2)」 やゲームソフトの受注がネット上で可能になると同時に、コンビニやビデオレ ンタル店で、商品の受け渡しや代金決済などができるようになる。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  ネット革命は、サイバー企業(新勢力)とリアル企業(旧勢力)との主導権争い でもある。これを象徴するかのようなニュースが、ネット先行企業ソニーを巡 り、奇しくも先週同じ日に流れた。家電のネット直販を発表したちょうどその 日、米レコード販売者協会から提訴されたのである。これに関する、日経産業 新聞2月2日付記事を参考にまとめてみた。  「クリティカル・マス(臨界点)」とは、顧客数がある一定の水準を超えたと たん市場が爆発的に広がり、事業環境が劇的に変化するその臨界点のことであ る。米国では、CDのEコマース市場が前年の約40倍に拡大、市場全体の10%に達 したという。「目で見て、手で触れられる実際の店舗は無くならない」「リア ルの経済に比べれば微々たるもの」といった議論は、米国の音楽流通業界では もはや過去のものとなった。  強力な販売網を築いたコンパックは、昨年直販主体のデルコンピュータにパ ソコン最大手の座を譲り渡した。台頭するサイバー勢力に、リアル勢力が敗れ たのである。GEやGM・フォードなど大企業も、既存事業との食い合いや利益相 反を覚悟の上で、Eコマースに本格参入した。  ソニーの家電ネット販売参入やプレステ2のネット販売も、まさにこの流れ の上にある。ソニーが本格展開を決断できたのは、ライバル松下に比べ系列小 売店網という荷物が軽いという事情がある。リアルで強固な体制を作った企業 ほど、それが新時代にはハンディになり、逆に身軽な企業がEコマースで一番 乗りの利益を奪う。  「HOT WIRED JAPAN」の、「サイバーショップ VS リアルショップ〜どちら が勝つのか、その答は生活者がにぎる」という論考もご一読を。  http://www.hotwired.co.jp/altbiz/gq/fujimoto/000125/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●BSデジタル放送の話題から ─────────────────────────────────── ○放送・電機・通信各社、視聴者登録・管理会社「B-CAS」を共同設立 http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/comm/93248 (日経BizTeck)  NHK、WOWOWなどBS放送8社と松下電器、東芝、日立及びNTT東日本は、年末に 始まるBSデジタル放送で視聴者を登録・管理する新会社「ビーエス・コンディ ショナルアクセスシステムズ(B-CAS)」を共同で設立すると発表した。  有料放送や双方向サービスなど視聴者を特定するために必要な限定受信シス テム(CAS)を共同で運用する他、視聴者データの管理を行う。  これにより、視聴者は1枚のICカードで複数の有料放送を視聴できるように なる。NHKもCASを使って受信契約を交わさずに自社の視聴者を確認できる。 ─────────────────────────────────── ○データ放送新会社「DCI」、サービス概要を発表 http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/comm/93369 (日経BizTeck)  日立、キヤノン、富士通など10社が共同出資するBSデータ放送会社「デジタ ル・キャスト・インターナショナル(DCI)」が発足、サービス概要を発表した。  テレビ朝日系のBS放送会社「BS朝日」と提携し、「ニュースや天気予報の配 信」「自治体など公共情報の提供」「食料品や書籍、チケットなどの通信・予 約販売」「イベントや講座、試乗会などの申込み・資料請求」「マーケティン グ調査」「オンライン・バンキング」などのサービスを提供する。  NTTドコモ、さくら銀行、フレックス、NTT東日本、東京ガス、日本生命、丸 紅の各社も出資した。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  記事によれば、B-CASは昨年11月初めに設立する予定だったが、出資比率や 運営コストの負担方法などで各社の意見調整が難航し設立が大幅に遅れていた という。また、DCIのサービスについても、放送事業者認可を受けたほかの7社 と違った、DCIの独自色をどう出すかは今後の検討課題、と指摘している。  スカパーの重村一副社長は「BSデジタルは、CSの強力なライバルになりませ んか」との質問に、「各社の事業プランを聞いていると、総合・無料・視聴率 にこだわるBSは怖くない」と答えている。 http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/comm/93378  かわら版で何度も指摘してきたように、サービス目前というのに、未だ前途 多難である。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●CSデジタル放送の話題から ─────────────────────────────────── ○スカイエンターテインメント、産業再生法認定受ける。放送業界で初 http://www.mpt.go.jp/pressrelease/japanese/tsusin/000128j501.html (郵政省 発表資料) http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/comm/93093 (日経BizTeck 新生「J SKY SPORTS」が4月発足)  郵政省は、CS放送でスポーツ専門チャンネルなどを運営するスカイエンター テインメントの「事業再構築計画」について、産業活力再生特別措置法に基づ く支援措置の適用を認定した。放送会社の認定は今回が初めて。増資に伴う登 録免許税5千万円程度が軽減される他、手続きも簡素化される。  スカイエンターは、ソニー、フジテレビ、ソフトバンク、豪ニューズの4社 が25%ずつ出資する委託放送会社で、資本金は40億。3月末までに増減資により 累積損失を一掃した上で、4月に住友商事系のスポーツ専門チャンネル「ジェ イ・スポーツ」と事業を統合する。 ─────────────────────────────────── ○通販、iモード、情報誌…、各社加入者サービスを充実 ・スカイパーフェクTV、ネット関連サービスのデジタルガレージと提携  http://www.skyperfectv.co.jp/info/release/20000201_webn.html  音楽ソフトや音楽番組のデータベースやサービスを共有化、スカパーの番組 を見て気に入った楽曲を、デジタルガレージの通販サイトで購入できる。 ・スカイパーフェクTV、iモード向けの情報提供サービスを開始  http://www.skyperfectv.co.jp/info/release/20000201_imode.html  映画やスポーツ、音楽などジャンル別にキーワードで目玉番組を検索できる サービスや、伊プロサッカーリーグ「セリエA」の試合速報などを提供する。 ・音楽専門チャンネル「Viewsic(ビュージック)」、ポイントサービスを導入  http://www.viewsic.co.jp/ (情報未掲載)  4月から音楽ソフト通販大手のCDナウ・ジャパンと組み、番組加入者を対象 に、音楽CDなどと交換できるポイントサービスを導入する。 ・「ショップチャンネル」、顧客向け無料情報誌を発刊  http://www.shopchannel.co.jp/ (情報未掲載)  ジュピター・ショップチャンネルは、顧客向け無料情報誌「ショップチャ ンネル ザ・マガジン」を発刊する。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  CS2社の加入数が200万件の大台を突破した。1月末の累計加入件数はスカパ ーが6.7万増の166.4万件、ディレクが1.5万増の40.1万件。  受信機の実売価格は3万円台に低下し、2万円を切る新製品も登場。ディレク は、新規加入者への15000円のキャッシュバックサービスを当分継続、上記の ようにスカパーや番組事業者も加入者サービスに躍起である。  一方、スカイエンターの再生法認定に関連し、郵政省はCS放送の委託放送事 業への新規参入申請を、約1年半ぶりに受け付けると発表した。経営不振など を理由に放送免許を返上する事業者が現れた結果、計画よりも番組数が減った ことに伴う措置という。  夏には、BS受信機の販売が始まり、CS/BS共用受信機も登場する。共倒れに ならぬ事を願うばかりである。  かわら版071号「撤退相次ぐCS放送、免許返上・休止・アダルトに転換」   http://www.micle.co.jp/kawara/kawara071.txt ********************************************************************** 【お勧めホームページ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ビジネスに役立つポータルサイト「BizOffi」 ───────────────────────────────────  http://bizoffi.toshiba.co.jp/  東芝が開設したビジネスに役立つ情報満載のポータルサイト「BizOffi」。  最新ニュースやパソコン関連情報など各種ビジネス情報のほか、「駅前探検 倶楽部」や「フレッシュアイ」など東芝が提供するコンテンツを利用できる。 各種ニュースサイトや、辞書サービス、株式関連サイトなどへのリンクがプル ダウンメニューで簡単に選べるのも便利である。 ********************************************************************** ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』は、「読者登録&カンパ制」メール  マガジンです。電網企画会社「マイクルプラン」加入メンバー、及び読者登  録メンバーにマイクルより直接配信しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記メールアドレス宛ご連絡下さい。  wata@micle.co.jp 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