==========================================================================      ◆◆◆ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ◆◆◆            第 067号 1999年10月26日発行        〜総配信数 1,590部(含抄録版) Thanks!〜 ───────────────────────────────────── 氾濫する情報洪水の中から厳選したマルチメディアやインターネット、衛星関  連のニュースやトピックスを、平易かつ簡明に解説してお届けいたします。       by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/plan/ ========================================================================== <お知らせ>  電網かわら版をご講読いただきありがとうございます。  サーバーのシステム変更により、バックナンバーファイルへのリンクアドレスが 下記のとおり変更となりました。  ホームページ上のファイルについては変更済ですが、お手元の既配信メールから リンクをご参照される場合は、ご面倒ですがご対応よろしくお願いいたします。  旧:http://cgi.micle.co.jp/kawara/kawara000.txt  新:http://www.micle.co.jp/kawara/kawara000.txt <もくじ> ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- 01.非パソコン系ネット端末の話題から  ・iモードの契約数が200万を突破  ・モトローラ、AOL・Yahoo!と提携、対応携帯電話発売へ  ・NTTコム、「NCTVソリューションKIT」の提供開始  ・任天堂とリクルート、ネットゲームユーザーに「NINTENDO64」を無償提供  ・初心者向けネット端末、仏で発売相次ぐ 02.パソコン冬モデル登場。各社の商品戦略そして台湾大地震の影響は? 03.マイクロソフト、ビジネスモデル特許侵害で訴えられる ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- 01.BSデジタル放送の話題から  ・郵政省、BSデジタル普及目標を「1000日で1000万普及」に  ・BSラジオ推進協議会が発足  ・NTTグループ、BSデータ放送参入へ。時事・共同通信、電通等と新会社 ========================================================================== ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●非パソコン系ネット端末の話題から ◆iモードの契約数が200万を突破  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/99/whatnew1019.html  http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/ncctop10/f_ncc1039.html  NTTドコモの携帯電話向けネットサービス「iモード」の契約数が18日、200万加入 を突破した。2月のサービス開始後、半年間で100万を突破、それからわずか2ヶ月で ユーザー数を倍増させた。  利用可能サービスも、ドコモ公認メニューだけで当初の67から242に拡大、ネット 上のiモード向けサービスも2000を突破、なお増殖中。  当初300万に設定していた今年度末の加入目標を、400万に上方修正した。 ◆モトローラ、AOL・Yahoo!と提携、対応携帯電話発売へ http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1015/yahomoto.htm http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1014/motaol.htm  米モトローラとAmerica Online(AOL)は、AOLインスタントメッセージを、来年初 にもモトローラ製携帯電話に搭載することで合意した。パソコンを持っていなくて も、携帯電話からパソコン画面に直接メッセージを送ることができる。  また、Yahoo!とも提携、同社製携帯電話でYahoo!の各種サービスを利用できるよ うにする。  マイクロソフトとBTの共同実験、インフォシークとエリクソンの提携など、この ところ携帯通信機器向けネットサービスの発表が相次いでいる。 http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1006/infoseek.htm http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1007/msbt.htm >  iモードの200万突破を、10月20日付日経産業新聞は「無線ネット、日本が独走」 > と題し解説している。 >  企画段階のコンセプトは“情報サービスのコンビニエンスストア”。当初、あ > んな小さな画面で何ができるものかと冷ややかな声があったものの、ふたを開け > れば“回転寿司と百円ショップ”の要素も加わり、携帯電話だけで各種情報にア > クセスできる“超小型パソコン”となった。 >  ネット先進国米国でもiモードへの関心は急速に高まり、次世代携帯電話の実用 > 化の出遅れに危機感を強める。 >  もちろん、iモードが収益に結びつくか否かは不透明。基本料(月額300円)、デ > ータ通信料、有料コンテンツ提供者の手数料(月額情報料の9%)のうち、柱となる > データ通信料は、現在利用者平均月千円で、音声通話の7分の1程度に過ぎない。 >  このままでは“豊作貧乏”に陥る可能性も。 ◆NTTコム、「NCTVソリューションKIT」の提供開始  http://www.ntt-c.co.jp/NEWS_RELEASE/1999news/news/news99/9910/1018.html  NTTコミュニケーションズは、同社のインターネット接続サービス[OCN」と、日本 オラクルのテレビを利用したネット簡易端末「NCTV」を組み合わせた「NCTVソリュ ーションKIT」を、企業及び各種団体向けに提供する。  利用者は、パソコンがなくても手持ちのテレビにNCTV端末を接続してネットサー ビスを利用できる。企業は、インターネットマンションや、オンラインショッピン グ、宅配サービスなど、端末から接続サービスまでを含めたサービスプラットフォ ーム環境を容易に構築することができる。  総戸数100戸のマンションの例では、初期コスト720万円、ランニングコスト月16 万円程度でシステムを構築できるという。 ◆任天堂とリクルート、ネットゲームユーザーに「NINTENDO64」を無償提供  http://www.nintendo.co.jp/n10/news/991020a.html  http://www.randnetdd.co.jp/  任天堂とリクルートの共同出資会社「ランドネットディディ」は、NINTENDO64を 利用した会員制ネットワークゲームサービス「ランドネット」を開始する。  月額3,300円(2年目以降は1,500円)の会費で、64本体と周辺機器、ゲームソフト、 通信ソフトなどが無償配布され、時間無制限で専用プロバイダーを利用したネット ゲームが楽しめる。一般のWebサイトの閲覧や、メールのやりとりも可能。  11月11日より初回会員10万人の募集を開始、12月からサービスを開始する。アク セスポイントは、当初は東京03局内のみで、順次拡大する。  パソコンの無償配布、貸与サービスが登場しているが、家庭用ゲーム機をネット 端末として利用するサービスは初めて。 ◆初心者向けネット端末、仏で発売相次ぐ  http://it.nikkei.co.jp/it/mob/mobCld.cfm?id=19991021eimi098121  フランスで初心者向けの操作が簡単なネット端末が発売され、注目を集めている。  通信機器大手アルカテルは、7.5インチのカラー液晶画面とモデム、本体に収納可 能なキーボードからなる新製品「ウェブ・タッチ」を発売した。価格は約6万円。電 話機能に加え、インターネットや電子メール、仏で普及しているビデオテックス「 ミニテル」が1台で利用できる。  他メーカーも同様製品を投入する予定で、米マイクロソフトも同機能を持った新 製品開発をすすめており、インターネット普及に一段と弾みがつきそうだ。 >  上記のように、携帯電話/PHS、NCTVやWebTVなどのテレビ用ネット端末、家庭用 > ゲーム機、さらには電話機ベースのネット端末と、非パソコン系ネット端末の話 > 題が相次いでいる。 >  MICle事業企画の第1ステージは「ビギナーパソコン」、第2ステージは「新キオ > スク端末」、そして第3ステージが「新ネット端末」である。 >  誰が主役の座を射止めるのか、その商品は?。答えは第3ステージで出そう! ───────────────────────────────────── ●パソコン冬モデル登場。各社の商品戦略そして台湾大地震の影響は?  http://pcgaz.nikkeibp.co.jp/ (パソコン冬モデル総リスト)  NEC、富士通など大手各社の冬商戦モデルが相次いで登場した。ソーテックなど中 小メーカーが仕掛けた低価格攻勢に「ニッチ(すきま)市場だ」と静観を決め込んで いた大手もようやく重い腰を上げ、実売10万円を切る低価格モデルを投入した。  日経PC-Gazの「パソコン冬モデル総リスト」の特集記事は以下のとおり。  ・ソニー  :AV機能を搭載したVAIO「MX1」を12月4日発売  ・富士通  :光デジタルやIEEE1394対応のパソコン冬モデルを発売  ・シャープ :MDに音声出力できるノートPCなど秋/冬モデルを発売  ・NEC    :家庭向け製品ラインを一新。ノートにはワイヤレスモデル  ・東芝   :ノートPC4機種発売。初の台湾メーカーOEM機など  ・コンパック:個人向け冬モデルのラインアップを発表 >  ノート型PC(40%)、マザーボード(61%)、グラフィックチップ(80%)…、パソコン > 関連機器に占める台湾のシェアは驚くほど高い。日本メーカーもNECや日立、日本 > IBMなどがノート型PCを生産委託する他、メモリーやマザーボードなど主要部品の > 多くを台湾から調達している。 >  9月21日に発生した台湾中部大地震の余震に、世界のハイテク産業があえいでい > る。日経産業新聞は「産業ルポルタージュ〜激震、台湾発ハイテクショック」と > 題し6回に渡り特集した。主な見出しを上げてみよう。 >  第1回.「懸命の復旧、残るダメージ」「部品調達に遅れ、全治5ヶ月説も」 >  第3回.「国内パソコン業界の不安」「来月以降生産メドたたず」「細る部品供 >      給、価格も上昇」 >  第5回.「フル稼動の韓国メーカー」「危うさ抱える反射利益」 > >  アップルが新iMacの発売を延期、iBookも品薄という。液晶ディスプレイの供給 > 不足は深刻で、解消までに1年はかかるとの見通しもある。メモリーやCD-ROM駆動 > 装置、マザーボードなどの価格も大幅に上昇しているようだ。 >  大手メーカーは、低価格モデルをパソコン未購入の新たなユーザー層を開拓で > きるという狙いで投入するのであろうが、こういう状況下で投入しても赤字は必 > 至。安さだけで、狙いどおり初心者が飛びつくとも到底思えない。 >  一方、AV機能やワイヤレス機能など、一部ユーザーには確かに魅力的だし、洗 > 練された?デザインもまたしかりである。しかし価格差は如何ともし難く、賢い > プロユーザーは低価格モデルを購入、付加機能を追加するだろう。で、低価格モ > デルの構成比が高まれば高まるほどパソコン事業全体の採算は悪化する…?。 >  各社のお手並み拝見! ───────────────────────────────────── ●マイクロソフト、ビジネスモデル特許侵害で訴えられる  http://www.hotwired.co.jp/news/news/3209.html  オークションサイトを運営する米プライスライン社が、マイクロソフトを相手取 って訴訟を起こした。買い手が購入価格を指定して申し込むという形式のオーク ションシステムに関する同社の「ビジネスモデル特許」を侵害するとしている。  ビジネスモデル特許は、特定の装置や技術のタイプに与えられるのではなく、ビ ジネスを行なう特定の手法を保護している。最近の例では、バナー広告関連や、音 楽をダウンロード形式で販売するというコンセプトに対して認められた。  ネットビジネスにおける競争ペースが速いため、新興企業にとっては特許の取得 が重要になっている。大手企業が巨額のマーケティング費用を投入して同じ領域に 参入してきた場合、資金の少ない新興企業など潰されてしまいかねない。 >  我国の状況については、情報通信研究所の「ビジネス・モデル特許の衝撃」が > 解説している。 >  http://www.icr.co.jp/newsletter/trend/series/1999/s99U0101.html > 「企業にも個人にもこれまでやってきた模倣やまねが有料になる時代が来つつあ > ります。オリジナルの創造が価値あるものとして認められ、保護される時代は個 > 人が大企業に勝てる時代でもあります。ビジネス・モデル特許で小さな会社が大 > 企業を打倒することができるようにもなります。創造性が認められる時代に生き > 残る企業や個人であるのか、真剣に考えなければいけない時代になりそうです」 >  全くそのとおりだ! ========================================================================== ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●BSデジタル放送の話題から ◆郵政省、BSデジタル普及目標を「1000日で1000万普及」に  http://www.mpt.go.jp/pressrelease/japanese/housou/991012j701.html  郵政省は、BSデジタル放送について「放送開始後1000日経過日における普及目標 を1000万世帯」と設定した。内訳は、BSアナログ放送からの移行世帯が450万世帯、 新規加入者が550万世帯。  普及促進方策として、沖縄サミットやシドニー・オリンピックでのデモや、郵便 局など公的施設でのデモ、わかりやすいパンフレットの作成・配布を上げた。  BS放送事業者や地上波民放局、受信機メーカー・販売店等の代表者で構成する官 民共同の「BSデジタル放送普及促進会議」も発足させる。 ◆BSラジオ推進協議会が発足  http://ne.nikkeibp.co.jp/DTV/1999/991020dab.html  在京ラジオ局や民放テレビ系列のBS放送事業者など15社が「BSラジオ推進協議会」 を設立した。認知度の高いテレビ放送に比べ、マスコミやメーカーの関心が薄いラ ジオ放送の啓蒙・普及促進が狙い。  「BSラジオは音声放送だけではなくデータ放送もある。画像も送れるようにする。 受信機メーカに対応を要望していきたい」としている。 ◆NTTグループ、BSデータ放送参入へ。時事、共同通信、電通等と新会社  http://it.nikkei.co.jp/it/mob/mobCld.cfm?id=19991021eimi156121  NTTグループが放送事業へ参入する。NTTデータ、ドコモが出資する新会社「日本 メディアアーク(仮称)」を設立、来年末に始まるBSデータ放送への参入を目指し、 今週にも郵政相に免許申請する。  新会社には同グループの他、時事通信社、共同通信社、電通の3社が参画、ニュー スや生活・娯楽情報の配信の他、テレビショッピングなど双方向型サービスなども 視野に入れているとみられる。NTTグループは放送と電話回線のシステム構築などを 手掛ける考え。  NTT持ち株会社や東西地域会社は放送事業への参入が事実上禁じられているが、グ ループ会社については明確な規定はない。通信分野で圧倒的なシェアを握るNTTグル ープの参入で、欧米で先行している通信と放送の融合時代が本格的に幕を開ける。 >  BSデジタル始動まで1年余り。これまで幾度も取り上げて来たように解決すべき > 課題はあまりに多い。日経産業新聞が先週から連載している「テレビの未来像〜 > 第4部 BSデジタル始動」の見出しをあげれば、その課題は一目瞭然であろう。 >  第1回.「“見る”から“使う”時代へ、放送界大競争時代に突入」 >     「新たなビジネス創出、既存の枠組み破る引き金に」 >  第2回.「コンテンツ確保に奔走、地上波とのすみ分け課題に」 >  第3回.「先行NHK総力戦、頭打ち地上波を横目、稼ぎ役」 >  第4回.「双方向・低コストCMに活路、広告主優位の時代が到来」 >  第5回.「視聴者管理の共通化構想、資金分担など詰め必要」 >  第6回.「期待よせる機器メーカー、なお慎重、祭り気分浸れず」 > >  そして、最終の第6回をこう結んでいる。 > 「無料、有料を問わず、魅力あるコンテンツがあれば消費者の需要はついてくる。 > 箱庭競争から新しい市場と技術革新に期待をこめた未来図を描く放送業界と、大 > きな期待をかけながら今一歩祭り気分に浸れないメーカー。同じ新しいテレビに > かかわる当事者に漂う温度差は、規制に縛られつつ守られてきた業界と、当初か > ら市場原理にさらされてきた業界との温度差にあるのかも知れない。」 ========================================================================== ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』は、「読者登録&カンパ制」メールマ  ガジンです。電網企画会社「マイクルプラン」加入メンバー、及び読者登録メ  ンバーにマイクルより直接配信しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記メールアドレス宛ご連絡下さい。  wata@micle.co.jp ◇バックナンバーは下記URLでご覧いただけます。  http://www.micle.co.jp/plan/kawaraban.html ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』の全文または一部の文章を、許可無く  転載することを禁じます。 ───────────────────────────────────── ◆◆企画・制作・発行◆◆ マイクルコーポレーション http://www.micle.co.jp/ 代表取締役 渡辺朝雄 asao@micle.co.jp 〒231-0011 横浜市中区太田町5-69 山田ビル406 TEL:045-226-1597 FAX:045-226-1598 ==========================================================================