==========================================================================      ◆◆◆ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ◆◆◆            第 056号 1999年 7月27日発行        〜総配信数 1,530部(含抄録版) Thanks!〜 ───────────────────────────────────── 氾濫する情報洪水の中から厳選したマルチメディアやインターネット、衛星関  連のニュースやトピックスを、平易かつ簡明に解説してお届けいたします。       by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/plan/ ========================================================================== <もくじ> ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- 01.ウーマンパワーがパソコン、ネットを席捲!  ・女性の新規PC購入予定者が急増、目的は電子メール利用  ・女性急増でネットは生活密着型に  ・シャープが家庭向け電子メール端末を発売。狙いは主婦  ・ドコモ、ブラウザ機能を搭載した「Browser Board」発売 02.アップル、ノート版iMac「iBook」を発表 03.ソーテック、iMacもどきのスケルトンPC「e-one」発売 04.米ネット企業、知名度向上は既存マスメディアが頼り ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- 01.ディレクTV、BSと同軌道に移行 ========================================================================== ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●ウーマンパワーがパソコン、ネットを席捲! ◆女性の新規PC購入予定者が急増、目的は電子メール利用  http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/gen/77615  「日経マーケット・アクセス」の調査によれば、パソコン購入予定者に占める女 性の比率が、97年夏の調査開始以来初めて2桁に乗り15.0%となった。新規購入者に 限ると女性が22.8%に達する。  女性の購入目的は明確だ。新規購入者の81.2%が「電子メールを利用するため」を 購入動機として挙げ、89.6%がネット利用を「早速開始する」と答えた。男性には、 これほど突出した購入動機は見られない。  女性の購入重視点は「信頼できるメーカーの製品」「スタイルやデザイン」「イ ンターネットがすぐ使える」などで、「ハードディスクの容量」や「CPUの種類/ク ロック周波数」といったハードの性能についての重視比率は男性より少ない。 ◆女性急増でネットは生活密着型に  http://nnb.nikkeibp.co.jp/nnb/9907/nmmq8.html  日経ネットビジネスの第8回「インターネット・アクティブ・ユーザー調査」によ れば、女性ユーザーの急増で、ネットが普段の生活に根付き始めた。  全回答者のうち、家庭からのアクセス割合が60.8%となり、95年12月の調査開始以 来初めて半数を超えた。1年前の調査結果と比べると20ポイントも増加した。その原 動力は女性回答者の増加。今回初めて2割を超え、うち1/4が主婦層。98年10月以降 にネットを始めた初心者ユーザーに限れば、女性比率は34.8%に達した。  男性回答者が最近のネットショッピングで購入した商品は、多い順に「パソコン (周辺機器含む):23.3%」「ソフトウエア:18.8%」「書籍,雑誌:13.5%」だが、女性 回答者のトップは「食料品:21.9%」で、「書籍・雑誌:12.2%」「衣料品:11.4%」と 続く。女性は男性より生活密着型商品を購入する傾向があり、主婦はこの傾向がさ らに顕著で、トップは「食料品:25.8%」で、「衣料品:16.4%」が続く。 ◆シャープが家庭向け電子メール端末を発売。狙いは主婦  http://www.sharp.co.jp/sc/gaiyou/news/990721.html  http://www.spacetown.ne.jp/iprimera/index-ip.html  シャープは、カラープリンターを一体化したメール端末「アイプリメーラ」を発 売する。ワープロ専用機をベースに、家電としての使い勝手を追求、専用ボタンを 押すだけでメール受信確認、Webサイトの閲覧、印刷ができる。価格は135,000円だ が、実売価格は10万円を切る見込み。月産台数1万台を予定。  ターゲットは「インターネットはやりたいが、パソコンを使うには自信がない」 といったユーザーで、主婦や熟年層、ワープロの買替えユーザーなどを想定してい る。リビング設置を意識し、ピンクやグリーンなど明るいカラーを採用した。  同社のネット情報提供サービス「シャープスペースタウン」内に設けた専用サイ トから、ニュースや天気予報、料理レシピといった生活情報も入手できる。 ◆ドコモ、ブラウザ機能を搭載した「Browser Board」発売  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/99/whatnew0716.html  NTTドコモは、メール機能に加え、ブラウザ機能を搭載した「Browser Board」を 31,900円で発売する。  シャープのコミュニケーションパルを機能強化した製品で、商品名どおり、大ヒ ットしたメール専用端末「ポケットボード」にブラウザ機能を搭載し、ホームペー ジの閲覧ができる。携帯電話(9,600bps)とPHS(32kbps/64kbps)に接続でき、複合端 末のドッチーモにも対応している。 >  最近、通勤電車でポケットボードを操作しているOL?と隣り合わせになること > がよくある。ポケベルから携帯/PHS、そしてとうとうパソコンやネットもウーマ > ンパワーが席捲し始めた。 >  26日付日経産業新聞の「市場トレンド」は、この状況を「女性が開く文字メデ > ィア」と題し、以下のように解説している。 >  携帯/PHSは音声のコミュニケーションメディアであるとともに、文字によるコ > ミュニケーションメディアでもある。音声は双方向で、直接返事が返ってきてお > しゃべりにはいいが、まじめなことは口に出しにくい。メールなら一方的に、簡 > 潔に気持ちを伝えることができる。こうした文字コミニュケーションにおいて豊 > かな表現力を持っているのは男性より女性である。 >  かつては文字の書き方の特徴から「変態少女文字」といわれた少女達は主婦や > OLとなり、ポケベルを使いこなしていた女子高生は大学生やOLになった。こうし > た文字表現好きの女性達が、いま携帯/PHSのメール機能や、インターネットメー > ルという新しいメディアで文字によるコミュニケーションを楽しんでいる。 >  新しいコミュニケーションメディアは、文字と言う古くからある表現方法を使 > いこなす女性によって活性化しているのである。 ───────────────────────────────────── ●アップル、ノート版iMac「iBook」を発表  http://www.apple.com/ibook/  http://www.apple.co.jp/news/1999/jul/22ibook.html  http://pcgaz.nikkeibp.co.jp/pg/pcgaz/pla/col/2/col_11.html  米アップルコンピュータが21日、大ヒット商品「iMac(アイマック)」のノート版 iBook(アイブック)」を発表した。9月に1,599ドルで発売される。  コンセプトは「iMac to Go(持ち運べるiMac)」。色は青紫と橙の2色で、iMac同様 半透明で丸みのあるデザイン。OSは、Mac OS8.6、MPUは300MHz、メモリー32MB、ハ ードディスク3.2G、12.1インチ液晶ディスプレー、24倍速CD-ROMドライブを標準搭 載する。重さは3kg。バッテリ駆動時間は最大6時間。  最大のセールスポイントは「AirPort(エアポート) 」(別売)と呼ぶ、画期的なワ イアレスネットワーク機能。ケーブルレスで無線でインターネットに接続できる。 >  iBookは、ソニーのVAIOに代表される超薄型・軽量タイプとは一線を画し、イン > ターネットの新しい使い方を提案する性能・価格で妥協しない商品という。 >  「マックワールド・エキスポ」の基調講演と会見で、スティーブ・ジョブス暫 > 定CEOは「教育・家庭市場向けに、誰もがワイヤレスPCを夢見てきたが、どのメー > カーもやらなかった。アップルはソフト・ハードなど基本技術を数多く抱え、革 > 新的な融合製品を生み出せる唯一のコンピュータ会社。再度最強メーカーを目指 > す」「価格競争の果てに無料PCが出てきたが、実際には決して無料ではない。3年 > 間のネット接続契約や違約時のペナルティなど様々な制約があり、バラ色の事業 > モデルとは思えない。数ヶ月もすれば本物かどうかがわかるだろう」と語った。 > >  23日付日経産業新聞は以下のように解説している。 >  iMacの大ヒットで、復活そして成長軌道を取り戻しつつあるアップル。低価格 > 競争に追われる「ウィンテル陣営」をしり目に、かつてパソコン業界の「トレン > ドセッター(流行発信者)」と呼ばれたアップルが独自路線で一段のシェア拡大を > 狙う。ヒットを飛ばしたとは言え、米PC市場のアップルのシェアはデスクトップ > が5%強、ノートは2,3%に過ぎない。ジョブス氏が演出するiBookによる第二幕が成 > 功した時、アップルは完全復活を果たす。 > >  最近、iMacの宣伝や販促活動がやけに目に付く。テレビCM、新聞の折り込みチ > ラシ、雑誌、駅頭での実機展示デモ等々。好調な販売をさらに加速させようとの > 狙いなのか、それとも思惑通りに売れていないがためのテコ入れなのか・・・。 ───────────────────────────────────── ●ソーテック、iMacもどきのスケルトンPC「e-one」発売  http://www.sotec.co.jp/Direct/e-one/index.html  http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/pc/77518  ソーテックは、半透明のブルーとホワイトのツートンカラーを採用したデスクト ップパソコン「e-one」を発売した。15インチCRTと本体を一体化したオールインワ ンタイプで、価格は12万8000円。  外観は一見してiMacに似た印象を与えるが、同社はオリジナルデザインだとし、 意匠登録、特許ともに問題はないとしている。  CPUはCeleron 433MHz、メモリは64MB。ワープロ、メールソフトなどをセットにし た「ジャストホーム」の他、鉄道経路検索ソフト、テレビ電話ソフトなど10種類以 上のアプリがプリインストールされる。 >  何といおうと物真似じゃないか!。あまりに安易な企画と、志しの低さに開い > た口が塞がらない。ソーテックには、これまで大企業に挑むチャレンジ精神や、 > 同県企業としてそれなりの親しみを感じて来たのになぁ。 >  マイクルのビギナーPC事業企画を見せて進ぜよう。(^J^) ───────────────────────────────────── ●米ネット企業、知名度向上は既存マスメディアが頼り  米ネット企業が、テレビ・ラジオ、新聞・雑誌など従来型メディアでの広告展開 に注力している。情報提供会社Cネットは、昨年オンライン媒体に500万ドル、従来 型媒体に30万ドル投入したが、ターゲット層の4%にしか浸透しなかったため、マス メディアに目を向ける。オンラインブローカー大手Eトレードも幅広いユーザー層開 拓のため、1億ドル以上を広告費に投入する。  オンライン媒体での広告はバーチャルなイメージがつきまとい、実存企業として 認識されにくいとの見方もあり、ネット企業が乱立する中、知名度向上のためマス メディアに頼る傾向が強まっている。(日経産業新聞7月22日記事より) >  インターネットやパソコン普及の上面だけ見て、既にネットやメールが新たな > マーケティング媒体に成長したと錯覚する多くの愚者達による、様々なネットビ > ジネスや広告サービスが続々登場している。 >  言うまでもないが、新商品や新ビジネスの成功には、ニーズ・シーズの適合だ > けでなく、市場の実態と動向にマッチした投入タイミングが不可欠である。かわ > ら版でも何度も取り上げているように、如何に良い商品と言えども投入時期を誤 > れば成功は覚束ない。 >  「最近、iMacの宣伝や販促活動がやけに目に付く」と前述したが、まだまだ新 > メディアの力はマスメディアに到底及ばないということだろう。 >  米国然り、ましてや我国においておや。 ========================================================================== ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●ディレクTV、BSと同軌道に移行  ディレクTVは23日に開催した取締役会で、使用衛星を放送衛星(BS)と同軌道の東 経110度に来年8月頃打ち上げられる新通信衛星(CS)に移行する方針を決めた。移行 準備と経営安定化のため、300億円規模の第3者割り当て増資を実施する。  来年末のBSデジタル放送開始に合わせ、CSとBSを同一のアンテナ、受信機で見る ことができるようにし、伸び悩む加入者の大幅増をねらう。既存視聴者向けに現行 の東経144度のCSによる放送も当面継続する。(朝日新聞7月24日付記事より) >  ディレクに関しては、先週号のかわら版で取り上げた記事どおりの方向に事態 > が進行している。 >  興味深いのはスカイパーの戦略。110度へ移行すればディレクやBS陣営を利する > ことになるし、現行のままでは加入者離れの懸念がある。両社とも新衛星に移行 > すればチャンネル数が不足し、調整の必要が出てくるが、粗悪チャンネルや経営 > 不振チャンネル整理の格好の口実ともなり、望むところであろう。 >  110度衛星でも放送するが、当分は現行衛星とのサイマル放送を続け(受信機交 > 換費用を削減できる)、しかるべき時期に新衛星に一本化というのが、無難な戦略 > と思えるのだが。 >  因みに、我国の商用衛星は以下のとおり  位置   名称      区分 打上時期 運営主体  用途等 東経110度 BS-3N     BS  1994年  NHK等 バックアップ BSAT-1a      BS  1997  NHK等 BSアナログ BSAT-1b     BS  1998  NHK等 BSアナログ BSAT-2a     BS 2000予定   NHK等  BSデジタル BSAT-2b     BS 2000予定  NHK等  BSデジタル N-SAT-110    CS 2000予定 JSAT&SCC CSデジタル 124 JCSAT-4     CS  1997  JSAT  スカパー(旧JスカイB) JCSAT-6     CS  1998  JSAT  バックアップ 128 JCSAT-3     CS  1996  JSAT  スカパー(旧パーフェク) 132 N-STARa     CS  1995  NTT   通信(移動電話等) 136 N-STARb     CS  1996  NTT   通信(移動電話等) スーパーバードC CS  1997  SCC   ディレク   150  JCSAT-1 CS  1989  JSAT  通信 154 JCSAT-2 CS  1990  JSAT  通信・放送 158 スーパーバードA CS  1992  SCC   通信 162 スーパーバードB CS  1992  SCC   通信 ========================================================================== ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』は、「読者登録&カンパ制」メールマ  ガジンです。電網企画会社「マイクルプラン」加入メンバー、及び読者登録メ  ンバーにマイクルより直接配信しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記メールアドレス宛ご連絡下さい。  wata@micle.co.jp ◇バックナンバーは下記URLでご覧いただけます。  http://www.micle.co.jp/plan/kawaraban.html ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』の全文または一部の文章を、許可無く  転載することを禁じます。 ───────────────────────────────────── ◆◆企画・制作・発行◆◆ マイクルコーポレーション http://www.micle.co.jp/ 代表取締役 渡辺朝雄 asao@micle.co.jp 〒231-0011 横浜市中区太田町5-69 山田ビル406 TEL:045-226-1597 FAX:045-226-1598 ==========================================================================